※本記事にはプロモーション(正規代理店としてのサービス紹介)が含まれます。
採用予算は「いくらまでなら出せるか」ではなく、「何人必要か × 1人にいくらまでかけられるか」で決めます。この順番で考えると、欠員が出たときに慌てて高い手段に飛びつくことがなくなります。建設業の場合、人が足りないことで工事を断っている金額が、採用費よりはるかに大きいことも珍しくありません。この記事では、年間予算の出し方、1人あたりの上限の決め方、配分の仕方、予算が取れないときの考え方を解説します。
ステップ1:今年、何人必要かを決める
「いい人がいれば」では予算が決まりません。次の3つを足して人数を出します。
- 欠員の補充(退職予定、定年、現在の空き)
- 工事量の増加に対応する増員(受注予定から逆算)
- 将来の備え(職長が高齢化していて、数年内に育てる必要がある人数)
3番目を忘れがちです。今は足りていても、5年後に職長が抜けると分かっているなら、いま育て始める必要があります。採用は入社してから一人前になるまで時間がかかるので、必要になってから動くと間に合いません。
ステップ2:1人あたりの上限を決める
許容できる採用単価は、その人が会社に残す粗利から逆算します。
粗利から考える
職人1人を常用で出したときの単価から、本人の人件費と経費を引いた額が、会社に残る粗利です。仮に月10万円として、3年在籍すれば360万円になります。この規模に対して、採用に10万円から20万円かけることは十分に見合います。
断っている工事から考える
もうひとつの考え方は、人がいないことで断った工事の金額です。「人手が足りず、月に1件断っている」という状態なら、その粗利の合計が機会損失です。年間で考えると、採用費の何倍にもなることがあります。この計算をすると、予算の議論が「出せるか」から「出さないと損か」に変わります。
ステップ3:年間予算に落とす
人数 × 1人あたりの上限が、年間の採用予算です。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 今年の必要人数 | 職人2名(欠員1・増員1) |
| 1人あたりの上限 | 15万円 |
| 年間の採用予算 | 30万円 |
| 内訳 | 通年掲載の媒体に22万円/急ぎのときの追加枠に8万円 |
内訳を分けておくのがポイントです。全額を1つの媒体に使うと、急な欠員が出たときに動けません。
配分の考え方
予算をどう割り振るかは、採りたい人によって変わります。
- 通年で1媒体(6〜7割):欠員にすぐ動ける状態を保つための固定費と考える
- 急ぎの追加枠(2〜3割):欠員が出たときのクリック課金や短期掲載に充てる
- 社内の紹介手当(1割):いちばん安く、定着しやすい経路のための原資
- 写真撮影や採用ページの整備(初年度のみ):1回整えると数年使える
人材紹介は1人で100万円を超えることがあるため、この予算の枠外として「どうしても必要なときの別枠」と位置づけるほうが現実的です。手段ごとの違いは職人1人を採用するコストにまとめています。
予算が取れないときにやること
今期は費用をかけられない場合でも、できることはあります。
- 求人原稿を整える(無料で、いちばん効果が大きい)
- ハローワークと自社サイトに出す(費用ゼロ)
- 現場の写真を5カット撮る(スマホで30分)
- 社内の紹介制度を作る(手当だけで済む)
- 会社名で検索したときに出る情報を整える(Googleビジネスプロフィールは無料)
この5つを済ませておくと、翌期に費用をかけたときの効果が変わります。無料でできる範囲は無料で求人を出す方法と限界にまとめています。
使った費用は必ず記録する
予算を決めても、結果を記録していないと翌年も同じ議論になります。媒体名・期間・費用・応募数・採用数の5項目だけで構いません。2年分あれば、どこに配分すべきかは自然に見えてきます。記録の付け方は求人の効果測定で解説しています。
通年で持っておく媒体を検討される場合、建設・建築の職人が集まる専門媒体も候補になります。マッセは建設・建築業専門の求人サイト「GATEN職」の正規代理店として、掲載プランのご説明と求人原稿のたたき台づくりをお引き受けしています。詳しくはGATEN職の掲載相談ページをご覧ください。
よくある質問
Q. 売上の何%を採用に使うべき、という目安はありますか?
業種や会社の規模で大きく変わるため、割合の目安はあてになりません。必要人数と1人あたりの上限から積み上げるほうが、自社にとって正しい金額になります。割合で考えるのは、積み上げた金額が妥当かを確認するときの参考程度にしてください。
Q. 採用できなかった場合、予算は翌年に回せますか?
会計上は年度で区切られますが、考え方としては「今年採れなかったぶん、来年は2人必要」と人数に反映させてください。金額を繰り越す発想だと、必要人数が増えているのに予算が据え置きになります。
Q. 助成金は予算に組み込めますか?
受給が決まる前提で予算を組むのは避けてください。要件や受付期間は年度ごとに変わり、申請が採用前の計画提出を条件としているものもあります。採用活動を始める前に、厚生労働省や都道府県労働局の案内で最新の内容を確認し、受けられたら上乗せ、という扱いにしておくのが安全です。
Q. 社長一人の会社でも予算を決める意味はありますか?
あります。むしろ小さい会社ほど、1回の判断が経営に効きます。「職人1人で月いくら残るか」「断っている工事がいくらか」の2つを出すだけで、採用にかけてよい金額がはっきりします。
まとめ:人数と上限を決めてから、金額を出す
建設業の採用予算は、必要人数(欠員+増員+将来の備え)に、1人あたりの上限をかけて出します。上限は、職人1人が残す粗利と在籍年数、または人手不足で断っている工事の金額から逆算してください。予算は通年の媒体・急ぎの追加枠・紹介手当に分けて配分し、人材紹介は別枠として扱うのが現実的です。費用をかけられない期も、原稿・無料掲載・写真・紹介制度は進められます。掲載先のご相談はGATEN職の掲載相談ページから承っています。