建設業の案件進捗管理|見積中・施工中・請求待ちが一目で分かる仕組み

※本記事にはプロモーション(紹介パートナー契約に基づくサービス紹介)が含まれます。

「山田さんの現場、今どうなってる?」「あの見積、返事来た?」。こうした確認が社長の携帯に一日に何本も飛んでくる会社は、案件の進捗が社長の頭の中にしかない状態です。現場が5件を超えると、見積を出したまま忘れていた、完了したのに請求書が出ていなかった、という漏れが必ず出てきます。この記事では、建設業の案件進捗管理がなぜ崩れるのかを整理したうえで、見積提出から入金までを一目で見渡せるステータスの設計方法、漏れを防ぐ週1回の運用ルール、ステータスを一元管理できるクラウドアプリを、事務代行の立場から解説します。

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目次

「あの現場どうなってる?」が電話で飛ぶ会社で起きていること

ご相談いただく工事会社に「今、動いている案件を全部挙げてください」とお願いすると、社長は7割くらいまでは即答できます。残りの3割、見積を出して返事待ちの案件、材料待ちで止まっている現場、完了したけれど請求書を出していない工事が、電話の発生源であり、お金の漏れが生まれる場所です。

社長の頭の中が唯一のデータベースになっている

小規模な建設会社では、見積を出すのも、元請と工期を詰めるのも、職人の手配をするのも社長です。だから社長に聞けば全部わかる。裏返すと、社長が現場に出ている間は誰も案件の状況を答えられないということです。事務の人が元請から「工事はいつ終わりますか」と電話を受けても、「社長に確認して折り返します」としか言えません。社長の携帯が鳴り続けるのは、進捗を答えられる人が社長しかいないからです。

ホワイトボードは「今週の予定表」にしかならない

事務所の壁のホワイトボードに現場名と担当者と日付を書いている会社は多いです。ただ、ホワイトボードに書けるのは「今週どの現場に誰が行くか」までで、見積を出した段階なのか、受注が決まったのか、請求は済んだのかというお金の流れは載りません。消したら履歴は残らず、現場からは見えず、書き直す人がいなければ先週のままです。予定表としては優秀でも、案件の進捗管理の道具ではありません。

進捗が見えないと何が漏れるか

  • 見積を提出したあと、返事の催促をせずに放置して失注する
  • 工事は完了しているのに、請求書の発行が翌月以降にずれる
  • 請求書は出したが、入金されたかどうかを誰も照合していない
  • 現場で口頭合意した追加工事が、どの案件のものかわからなくなる
  • 職人の手配が重なり、同じ日に2現場へ同じ人を入れてしまう

どれも、案件が今どの段階にあるかを誰も一覧で見ていないことから起きます。進捗管理は現場を管理するためだけのものではなく、お金を取りこぼさないための仕組みです。

なぜ進捗が見えなくなるのか。原因は人ではなく「置き場所」

進捗管理がうまくいかない会社に共通しているのは、担当者の能力ではなく、情報の置き場所と定義の問題です。原因は3つに整理できます。

情報が電話・LINE・紙・Excelに分散している

見積の返事は元請からの電話、工期の変更は職長からのLINE、追加工事は現場の手書きメモ、請求の状況は事務のExcel。案件の進捗を知るための情報が4か所に分かれていて、それを1枚にまとめている人がいません。社長の頭の中が唯一の統合場所になっている理由はここにあります。工事台帳のExcel管理に限界を感じたらでも書いたとおり、入り口が分かれている限り、誰かが手で突き合わせ続けなければ全体像は出てきません。

「進捗」の定義が人によって違う

社長にとっての「終わった現場」は職人が引き揚げた現場で、事務にとっての「終わった案件」は入金が確認できた案件です。同じ言葉で違う状態を指しているので、「終わった?」「終わりました」「じゃあ請求して」「まだ検査が残ってます」というやり取りが発生します。進捗を共有するには、まず「どの段階を何と呼ぶか」を会社として決める必要があります。

更新する責任者が決まっていない

Excelの案件一覧表を作ったことがある会社はたくさんあります。続かなかった理由を聞くと、ほぼ全員が「誰が更新するか決めていなかった」と答えます。社長は現場で忙しく、事務は現場の状況を知らず、職長はExcelを開かない。結果として表は作った日の状態で止まります。進捗管理は、表の形より「誰が、いつ、どの欄を動かすか」のほうが重要です。

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ステータス設計の基本。見積提出から入金までの6段階

ステータスとは、案件が今どの段階にあるかを表すラベルです。これを会社で統一して全案件に1つずつ付ける。進捗管理の中身はそれだけです。

基本形は「見積提出→受注→施工中→完了→請求→入金」

工事会社の案件は、どんな業種でもお金の流れは同じです。見積を出し、受注し、工事をして、終わり、請求し、入金される。この6つの節目をそのままステータスにすると、現場の進み具合とお金の進み具合を1本の線で見ることができます。

ステータスこの段階の意味切り替えるタイミング切り替える人
見積提出見積書を出して返事を待っている見積書を送った日見積を作った人
受注注文が決まり、着工待ち注文書・発注の連絡を受けた日社長
施工中現場が動いている着工日職長
完了工事が終わり、請求できる状態完工検査・引き渡しが済んだ日職長
請求請求書を発行し、入金待ち請求書を送った日事務
入金入金を確認し、案件が閉じた通帳で入金を照合した日事務

ポイントは、ステータスを切り替える人を段階ごとに1人に決めることです。「施工中」から「完了」に動かすのは職長、「完了」から「請求」に動かすのは事務。こうしておくと、「完了」で止まっている案件が3件あれば、事務の請求作業が3件たまっていることがそのまま見えます。

「失注」「保留」「追加工事」をどこに置くか

基本の6段階に収まらない案件も必ず出ます。見積を出したが他社に決まった案件は「失注」として一覧から外し、ただし削除はせず記録に残します。半年後に同じ元請から声がかかったとき、前回の見積がすぐ出てくるからです。元請の都合で着工が決まらない案件は「保留」にして、月に1回だけ見直す。追加工事は新しい案件として立てず、元の案件に金額を追記するほうが混乱しません。別に請求するなら「請求」の段階で2枚に分ければ済みます。

自社に合わせる3つの考え方

基本形をそのまま使ってもかまいませんが、自社の仕事の流れに合わせて直すときは、次の3つを守ってください。

  • 段階は6〜8個に収める。10個を超えると誰も正しく切り替えられなくなり、結局「施工中」に全部放り込まれます
  • お金の節目(見積提出・請求・入金)は必ず残す。現場の段階を細かくしたくなっても、お金の段階を削ってはいけません
  • 現場の人が使っている言葉で呼ぶ。「進行中」より「現場入ってる」、「完工」より「終わった」のほうが定着するなら、そちらを採用してください

業種別のアレンジ例

リフォーム会社なら「見積提出」の前に「現地調査」を足すと、調査に行ったのに見積を出していない案件が見えます。材料の手配が長い設備工事なら「受注」と「施工中」の間に「材料待ち」を入れると、着工が遅れている原因が分かります。下請けで出来高払いが多い会社は「請求」を「出来高請求中」と「最終請求済」に分けると、月末の請求漏れを防げます。いずれも基本の6段階に1つか2つ足す程度にとどめるのがコツです。

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漏れを防ぐ運用ルール。仕組みより習慣で決まる

ステータスを決めても、更新されなければ意味がありません。複数の工事会社の案件一覧を預かっている経験から、続いている会社に共通する運用ルールを4つ挙げます。

週1回、全件を上から下まで見る

いちばん効くのがこれです。毎週決まった曜日の決まった時間に、社長と事務が案件一覧を開き、全件をステータス順に上から見ていきます。1件あたり10秒で十分で、20件あっても5分で終わります。やることは「このステータスで正しいか」「動いていない案件はないか」の確認だけです。この5分を毎週続けるかどうかで、半年後の請求漏れの件数がはっきり違います。

ステータスごとに責任者を決める

どの段階を誰が動かすかに加えて、「このステータスに案件が滞留していたら誰の責任か」も決めます。「見積提出」に2週間以上いる案件は見積を出した人が元請に催促する。「完了」に1週間以上いる案件は事務が請求書を出す。責任者がいないステータスは、必ず滞留します。

「完了」から「請求」までを1週間以内にする

請求漏れが起きるのは、ほとんどがこの区間です。工事が終わって職人は次の現場に移り、事務は完了を知らされず、気づいたときには締め日を過ぎている。完了したら職長がステータスを動かし、事務がそれを見て1週間以内に請求書を出す、というルールにすると、請求のタイミングが現場の報告に連動します。請求漏れの具体的な防ぎ方は建設業の請求漏れを防ぐ方法で別に整理しています。

動いていない案件を日数で炙り出す

ステータスを切り替えた日付を必ず記録し、「今のステータスに何日いるか」を見える形にします。Excelなら今日の日付との差を計算する列を1つ足すだけです。週1の確認では日数が大きい案件から見ていき、ステータスごとに「何日以上いたら要注意」の目安を決めておくと判断に迷いません。

ステータス要注意の目安週1確認で見ること
見積提出14日以上元請に返事を催促したか。失注なら一覧から外す
受注着工予定日を過ぎている着工が遅れている理由。材料待ちか元請都合か
施工中完工予定日を過ぎている工期延長の連絡と追加費用の有無
完了7日以上請求書が出ていない理由。金額が確定していないのか
請求支払条件の期日を過ぎている入金を照合したか。未入金なら元請に確認
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サクミルで案件のステータスを一元管理する

ここまでの設計と運用はExcelでも始められます。ただ、職長がExcelを開かない、入金の照合が事務のパソコンにしかない、という壁はExcelのままでは越えられません。この壁を越える道具として、マッセが紹介パートナーとして取り扱っているのが建設業向けクラウド現場管理アプリ「サクミル」です。以下は2026年10月時点の公式サイトの記載に限って書きます。

案件管理機能でできること

サクミルの案件管理は、公式サイトで「案件の詳細情報や工程・ステータスを管理できます。見積や請求の漏れを防ぐことができます」と説明されています。機能紹介ページでは、商談・受注・工事中・完了など段階ごとのステータスを自社で設定できること、各段階に必要な資料やアクションを紐づけて業務の標準化を進められること、案件に紐づく見積を受注・失注などのステータスで管理でき、見積を出したまま放置して受注を逃す状況を防げることが挙げられています。図面・写真・見積・日報といった関連資料も案件単位で紐づき、対応履歴を時系列で記録できるため、担当者が変わっても引き継げる点も公式の説明にあります。

この記事で説明してきた「ステータスを自社の流れに合わせて決める」「見積提出で止まっている案件を見える形にする」「段階ごとに誰が何をするかを決める」という設計が、そのままアプリの機能として用意されているということです。日報はスマホから入力できるので、職長が現場から更新する運用もできます。

料金とトライアル

月額は9,800円〜(税別)で20アカウントまで含まれ、初期費用は0円です。無料トライアルは2ヶ月で、期間終了後の自動課金はないと公式サイトに明記されています。追加料金なしで全機能が使え、専任のサポート担当が導入を支援します。導入社数は3,000社以上、月間の新規導入は200社以上と公表されています。さらに、マッセ経由で正式利用を申し込むと無料期間が1ヶ月延長され、実質3ヶ月無料で使えます。

導入事例に見る「進捗が見える」効果

公式の導入事例には、進捗管理の悩みから入った会社が並んでいます。店舗の設計施工を行う株式会社トリコデザインは、スプレッドシートへの手入力で記入漏れが出て案件の進捗もわかりにくかった状態から、案件全体を可視化でき、未請求の案件が明示されるようになったと語っています。賃貸物件の改装工事を手がける岩崎建設は、ひとつの入力であらゆるスケジュールが見られるようになり、スケジュール確認の電話連絡が不要になったとしています。この記事の出発点と同じ課題が解決されている事例です。

案件管理画面のイメージや機能の詳細、無料トライアルの申込手順はサクミルの紹介ページにまとめています。

ステータスを動かす「手」をどう確保するか。マッセとの併用

ここは事務代行の立場で正直に書きます。アプリを入れれば進捗が自動で更新される、ということはありません。職長が「完了」に動かし、事務が請求書を出して「請求」に動かし、通帳を見て「入金」に動かす。この「手」が社内にいない会社では、どんなアプリを入れても一覧は古いまま止まります。

マッセが代行している事務

マッセは建設業に特化した事務代行で、グリーンサイトや各元請の安全書類の作成・提出、CCUS(建設キャリアアップシステム)の事業者・技能者・現場登録、請求書の発行、経理の入力といった事務を、LINEでのやり取りで代行しています。料金やプランの詳細はマッセのサービス案内をご覧ください。

併用するときの役割分担

職長は現場からスマホで日報と写真を入れ、着工と完了のタイミングでステータスを動かす。社長は週1回、案件一覧を上から下まで見て、見積の催促と受注の判断をする。それ以外、つまり顧客・案件の初期登録、請求書の発行とステータスの更新、入金の照合、安全書類やCCUSの手続きはマッセが引き受ける。アプリは現場の情報を集める道具、マッセはその情報をもとに事務を進める手、という分け方です。こうすると、社内に事務担当を置かなくても、案件一覧が毎週正しい状態で保たれます。

よくある質問

Q. 案件が月に数件しかない会社でもステータス管理は必要ですか?

同時に動いている案件が5件以下なら頭の中で回せる範囲ですが、見積を出した案件を含めると5件を超えている会社がほとんどです。「今、返事待ちの見積は何件ありますか」に即答できないなら、件数が少なくてもステータスを付ける価値があります。

Q. Excelで始めても大丈夫ですか?

大丈夫です。案件名・元請・ステータス・切り替えた日付・担当者の5列があれば始められます。ただし、更新する人と週1の確認の時間を先に決めてください。職長が現場から更新できないこと、見積や請求の金額と連動しないことがExcelの限界なので、その壁に当たったらアプリへの移行を検討する、という順番で問題ありません。

Q. 職人全員にステータスを触らせるべきですか?

触らせるのは職長だけにして、動かす段階も「施工中」と「完了」の2つに絞るのが定着のコツです。全員に全部を任せると、誰も触らなくなります。日報と写真を入れるついでにステータスを動かす、という流れにすると負担はほとんど増えません。

Q. サクミルのステータスは自社の呼び方に変えられますか?

公式サイトでは、商談・受注・工事中・完了など段階ごとのステータスを設定できると説明されています。細かな設定方法や上限は無料トライアルで実際に触って確認してください。マッセでも、ステータス設計の相談から対応しています。

サクミルの無料トライアル(マッセ経由で実質3ヶ月無料)の申込相談は、サクミルの紹介ページから受け付けています。「自社の案件の流れをどうステータスに落とすか」「職長にどこまで入力させるか」といった導入前の設計も、事務代行の立場からお手伝いします。

まとめ:進捗管理は「現場を見る」より「お金の漏れを止める」仕組み

「あの現場どうなってる?」の電話が飛ぶのは、案件の進捗が社長の頭の中にしかなく、ホワイトボードやExcelには現場の予定しか載っていないからです。解決の順番は、見積提出・受注・施工中・完了・請求・入金という6つの段階を会社の言葉で決め、段階ごとに動かす人と滞留の目安を決め、週1回5分で全件を上から下まで見ること。この習慣ができれば、見積の放置と請求の遅れは目に見えて減ります。Excelの限界に当たったら、ステータスを自社に合わせて設定できるサクミルを候補に入れてください。ステータスを動かす手が社内にいない会社は、サクミルで現場の情報を集め、マッセで請求・入金の更新と安全書類・CCUS・経理を代行する、という組み合わせも検討してみてください。

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