建設業の社会保険の加入状況を確認する方法|自社と協力会社それぞれの調べ方

建設業では、社会保険の加入状況を安全書類に記載し、元請に確認される場面が日常的にあります。自社の分は手元の書類で確認できますが、協力会社の分は相手に聞くしかない、と思われがちです。実は日本年金機構が公開している検索システムで、事業所の加入状況を誰でも調べられます。この記事では自社と協力会社それぞれの確認方法を整理します。

a magnifying glass sitting on top of a piece of paper
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そもそもなぜ確認が必要なのか

社会保険への適正な加入は、建設業許可を受けるうえでの要件のひとつとして位置づけられています。加えて、施工体制台帳や作業員名簿には保険の加入状況を書く欄があり、元請はそれを見て現場に入れるかどうかを判断します。

つまり、加入していないと現場に入れないという直接的な影響があります。未加入の協力会社を連れて行こうとして当日止められる、というのは避けたい事態です。

自社の加入状況を確認する書類

自社については、次のような書類で確認・証明できます。元請から提示を求められることもあるので、どこにあるか把握しておいてください。

保険確認できる書類
健康保険・厚生年金保険料の納入告知額・領収済額通知書、標準報酬決定通知書など
雇用保険労働保険の年度更新に関する書類、雇用保険の適用事業所設置届の控えなど
労災保険労働保険料の申告書控え、納付を証明するもの
一人親方の労災加入団体が発行する特別加入の証明書

建設国保に加入している場合は、その被保険者証で確認します。国民健康保険組合は健康保険の適用除外を受けたうえで加入する形なので、厚生年金とセットで説明できるようにしておくと元請への説明が早く済みます。

An architect working on a draft with a pencil and ruler
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協力会社の加入状況を調べる方法

相手に聞くのが基本ですが、公開されている情報で確認する手段もあります。

日本年金機構が「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」を公開しており、事業所名、所在地、法人番号のいずれかで検索できます。厚生年金保険・健康保険の適用事業所になっているかどうか、また過去2年以内に全喪(適用でなくなった)となった事業所かどうかまで確認できます。

この公開は、厚生年金保険法施行規則および健康保険法施行規則の規定にもとづくものです。誰でも利用できる正規の手段なので、取引前の確認に使って差し支えありません。ただし一度に表示できるのは100件までなので、社名が一般的な場合は所在地を加えて絞り込んでください。

安全書類での書き方の注意

確認できたら、それを書類に正しく反映します。ここで実態と違う記載をすると、後で必ず問題になります。

  • 会社としての加入状況と、個人の加入状況を分けて書く。施工体制台帳は会社、作業員名簿は個人の欄です。
  • 一人親方は雇用保険の対象外。社員と同じ書き方にしないでください。
  • 複数社の名簿に載っている人は記載を揃える。A社では社員、B社では一人親方という状態は指摘されます。
  • 適用除外の場合はその理由も説明できるように。建設国保などが該当します。

よくある質問(FAQ)

Q. 検索システムに載っていない会社は未加入ということですか?

断定はできません。個人事業で従業員が少ない場合など、そもそも強制適用の対象外というケースがあります。載っていないことを理由に取引を断る前に、相手に事情を確認してください。

Q. 一人親方は社会保険に入っていなくても現場に入れますか?

一人親方は労働者ではないため、健康保険は国民健康保険または建設国保、年金は国民年金になります。厚生年金に入っていないこと自体は問題ありません。ただし労災保険の特別加入は求められるのが一般的です。

Q. 元請から加入証明の提出を求められました。

保険料の納入を示す書類や、加入団体の証明書を提出します。個人情報を含むので、必要な範囲だけを黒塗りして出す運用をしている会社もあります。何を出せばよいかは元請に確認するのが確実です。

Q. 途中で加入状況が変わったら?

安全書類を修正して出し直します。従業員を新しく雇って社会保険に加入させた場合なども同じです。システムに登録している情報も忘れずに更新してください。

まとめ:自社は書類、協力会社は公開システムでも確認できる

自社の社会保険の加入状況は、保険料の納入に関する書類や加入団体の証明書で確認します。協力会社については、日本年金機構の適用事業所検索システムで、事業所名や法人番号から加入状況を調べられます。確認したうえで、安全書類には実態どおりに記載してください。会社と個人、社員と一人親方の書き分けが混乱しがちなところです。書類まわりの管理に手が回らない場合は、建設業特化の事務代行マッセにご相談ください。

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