CCUS(建設キャリアアップシステム)のカードは、レベルごとに色分けされていることはご存知でしょうか?
レベルは技能レベルごとに1〜4まで、色分けは順に「白→青→銀→金」となっています。
自分の技能レベルに応じたカードの取得は、レベル判定を受けることで可能になるのですが、
一人親方として活動されている方は、レベル判定を早めに受けておいた方がいいでしょう。
下記では、その理由について紹介していきます。
理由①下請指導ガイドラインの改訂
「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」(国土交通省が策定)において、
2022年4月に改訂が行われ、一人親方のあるべき技能レベルに対する言及が追加でれています。
CCUSのレベル3(銀)程度の技能レベルがあることが望ましいとされています。
10代などの若い一人親方や、経験が浅く技能レベルが低い技能者を一人親方とする偽装一人親方問題の対処も含まれていると考えられています。
元請事業者は、下請事業者が適切ではない一人親方に再下請を依頼していないか調べ、
適切でない下請がいる場合は指導にあたることになります。
また、度重なる指導に応じない時は、現場への立ち入りを禁止するとのことです。
理由②「適正でない一人親方の目安」策定へ
下請ガイドラインについては、一人親方の適正審査として使用されている「働き方自己診断チェックリスト」の代替として、「適正でない一人親方の目安」の策定がなされるとのことです。
「適正でない一人親方の目安」の使用に関しては、2026年度以降の実施を予定しています。
CCUSのレベルが一定ライン未満の場合に、適正でない一人親方の目安となる方向性で検討されています。
一人親方でレベル3以上の判定がなされていない場合は、将来的に現場に入ることが出来なくなったり、仕事を請け負うことも困難になるなど、
一人親方偽装問題への対策は増々厳しくなることが考えられています。
上記のことから、腕のある一人親方は技能レベル判定を行うことで、
自分の技能レベルを客観的に示しておくことがとても大事なのです。
理由③レベル判定 経過措置の終了
レベル判定は、CCUSに登録済の資格や経験年数等から判断されています。
ただ、これらは経過措置であり、CCUSに反映される就業履歴での判断が2024年4月から行われるようになります。
例えば、CCUSに登録してまだ2年だとすると、経験が10年以上あっても経験年数が2年と判断されてしまう可能性があるということです。
技能レベルや経験が豊富でも、レベル4(金色)の判定がなされないこともあるのです。
レベル判定をするなら今のうち
上記で紹介した理由から、技能レベルや経験が豊富な一人親方は早い段階でレベル判定を受けておくことが良いでしょう。