グリーンサイトの作業員名簿の役割
作業員名簿は、建設工事に携わるすべての人員の情報を明確にし、プロジェクトと作業員の安全性を確保するために不可欠な書類です。万が一、現場で事故が発生した場合には、緊急連絡先の確認にも用いられます。この名簿は、現場作業に従事する全ての作業員の詳細情報と、それぞれの安全資格やスキルを記録し、緊急時の対応や安全管理の計画に不可欠です。
作業員名簿の義務化について
平成27年4月からは、公共工事において請負金額に関わらず施工体制台帳の作成が義務化されました。そして、令和2年の建設業法施行規則および施工技術検定規則の一部改正省令により、作業員名簿も施工体制台帳の一部として作成することが義務化されました。これにより、作業員名簿の作成は、法的な要件として更に強化され、その重要性が増しています。
作業員名簿については、「必ずこの形式でなければならない」という厳格な規定は存在しません。法令で定められた項目が含まれていれば、その形式は自由です。
そのため、全建統一様式を基にしながらも、元請会社が独自の要件に合わせて作成した作業員名簿が、各企業ごとに異なる形で使用されています。
国土交通省も作業員名簿の作成例を提供しており、建設業法施行規則で義務付けられている事項をカバーしつつ、全建統一様式に比べて記入項目が大幅に削減されています。例えば、雇入れ年月日や最近の健康診断の日付、血圧の記入などが不要になり、書類作成者にとってはかなりの負担軽減となっています。
しかし、実際にどの書式を使用するかは元請会社が決定するため、下請負会社は元請会社の指示に従うしかない状況です。これにより、下請負会社は時には困惑しながらも、指示に従う形で対応を行っているのが現状です。
作業員名簿登録の手順について
作業員名簿登録について手順を説明します。(STEP①からSTEP⑧まで)
STEP①メイン画面にアクセス
グリーンサイトのメイン画面にログインします。 ↓
STEP②グリーンファイル一覧」へのアクセス
メイン画面から「グリーンファイル一覧」ボタンをクリックしてください。このボタンを押すと、登録済みのファイル一覧が表示されます。 ↓
STEP③グリーンファイル一覧画面より、書類一覧項目「編集」をクリックしてください。 ↓
STEP④作業員名簿項目「未作成」をクリックしてください。
提出書類一覧画面が開きます。ここには「必須提出」「必須提出（追加書類）」「随時提出」など、異なるカテゴリーのタブが表示されています。
「必須提出」タブをクリック
作業員名簿は「必須提出」タブの中に位置しています。このタブをクリックして、関連する書類のリストを表示させましょう。
作業員名簿の「未作成」をクリック
書類一覧の中から、自社に関連する作業員名簿を見つけてください。その作業員名簿の項目で「未作成」と表示されているボタンをクリックします。これにより、作業員名簿の作成プロセスが開始されます。 ↓
STEP⑤作業員名簿登録ボタンをクリックしてください。
作業員名簿照会画面が表示されます。
ページの下部にある、「作業員名簿」をクリックしてください。 ↓
STEP⑥作業員名簿登録ページの従業員リストより、入場する人の項目にチェックを入れてください。
従業員のチェックが終了したら、ページ中央にある「＞＞」をクリックしてください。
※作業員名簿を作成する際に、表示される従業員リストに名前がない場合、その従業員は自社でまだ登録されていないことを意味します。
従業員がリストに表示されていない場合は、トップページに戻り、従業員の登録を行う必要があります。これには別の手順が必要となるため、詳しい登録方法については、そのための指示や記事を参照することが推奨されます。 ↓
STEP⑦作業員の職種と役割を登録します。画面右側の「選択作業員欄」に作業員の名前が表示された後、ページ下部にある「職種・役割登録」ボタンをクリックして、必要な情報を入力してください。
作業員役割登録ページが開いたら、職長や作業主任者などの適切な役割を持つ作業員の横にあるチェックボックスにマークを入れてください。チェックが完了したら、ページの下部にある「確定」ボタンをクリックして登録を完了させます。
※「安全衛生責任者」は必ずいずれかの作業員に設定してください。この役割は、現場の安全と衛生管理を担う重要なポジションです。 ↓
STEP⑧作業員名簿の確認を行います。 作業員名簿の登録が完了したら、自動的に作業員名簿の照会ページに戻ります。画面左上に水色の文字で「作業員名簿を更新しました。」と表示されている場合、作業員の登録が無事完了したことを意味します。
まとめ
どうでしたか？最近、作業員名簿の提出が事実上義務化され、多くの会社にとって大きな負担となっています。グリーンサイトを利用することで、作業員登録の時間を大幅に短縮できます。操作方法を一度覚えてしまえば、登録作業はわずか5分程度で完了します。
ただし、まだ多くの会社がグリーンサイトを導入していないのが現状です。私たちの会社では、全ての安全書類作成のうち、約四分の一の作業でグリーンサイトが利用されています。もしグリーンサイトでの登録が全て可能になれば、事務作業の負担が軽減され、記載ミスや提出書類の違いによる問題も防げるでしょう。
建設業界で働いている方々は、グリーンサイトの使い方を少しずつ学び、それを活用することが大きなアドバンテージとなるかもしれません。
